私の引っ越し

私が一人暮らしをしようと思ったのは30歳のときだった。 その頃、結婚を考えていた彼と別れ、親からのプレッシャーにもうんざりし家を出ることを決めた。でも貧乏OLの私は貯金もそんなになく、最新のデザイナーズマンションを借りられる訳も無く、古い町家の一室を間借りすることに決めた。

通常の不動産仲介業者を通して見つけた訳ではないので、ルールも緩く、入居予定日までに少しずつ荷物を運び込むことも了承してもらえた。 知り合いに軽トラックを所有している知人がいたのでその日は手伝ってもらい、軽トラックに大きな荷物、洋服ダンス、電子ピアノ、パソコンデスク、ベッド、化粧台と私にとって必要最低限のものだけを詰め込んで行く。

30年間住み慣れた家を「結婚」の理由ではなく、「ただ家を出たい」それだけの気持ちで出て行くのは親不孝なんだろうか、そう思ったことを覚えてる。 幸い、いろんな友達が手伝ってくれ、足りない家具は家具職人の卵の子が、引っ越し先の裏庭がおそろしく汚かったので、庭師の子が、まだカーテンを買っていない私の部屋に、洋裁屋の子が素敵なカーテンを、本当にいろいろとやってくれて助けてもらった。

引っ越し業者にお金を払って頼んだらきっと荷物を運んでハイ終わり!ダッタ私の引っ越し。自分の周りにいるいろんな人に心から感謝をして、そんな1日だった。少量の引越し