若手社員は先輩方の引っ越し手伝い要員

先輩20年程前に勤めていた会社のことです。中堅の精密機器メーカーでした。会社では独身者向けの寮と家族持ちのための社宅があったのですが、どちらも入居に限度があり、独身寮では5年しかいることができません。

結婚して社宅に移るにしても、独身のままアパートで暮らすにしても、独身寮からは出なくてはならないため、結構頻繁に社員が単身引越しします。大概は中堅の先輩であるので、引越しする際には業者を頼まず、若手の後輩社員が動員されることになります。

4トントラックのみを借りて、後輩が5、6人集められ人でのみで荷物が運ばれます。まだ独身で物もそれほど持っていないため、荷物の運搬もそれほど大変ではなかったと思います。ただ20代後半の男性の部屋なので、とてつもなく汚れていました。

若手の後輩にとってもこの引越しの手伝いは割とおいしい仕事で、休日などやることなどほとんどないので暇つぶしにもなるし、終わった後に先輩から食事、お酒とおごってもらうことができたのでした。今でもそういったことが普通に行われているようです。

引越は労力を使う

引越するのが趣味だという人が時々いますよね。そういう人は今までに何十回と引越をした経験があって、引越することをすごく気軽にとらえているような感じがします。

引越が趣味だという人は、きっと持ち物が少ないんじゃないかないでしょうか。私のように、なんでもかんでも物を溜め込んでしまうような人間にとって、引越は体力も気力も消耗するすごく大変なことのように思えます。

私の場合、一人暮らしの単身引越しでも荷造りに一ヶ月以上かかってしまいました。仕事をしながらの引越準備だったので作業に専念できないかったとはいえ、かかりすぎですよね。

物が多くても、普段からきちんと整理整頓が出来ている人なら、もっと素早くできたのかもしれませんが、いつか片付けようと収納スペースに入れるだけで放っておいた持ち物の整理がとても大変でした。

荷造りや荷解きも大変ですが、いろいろな事務手続きも大変です。電気、水道、ガスなどそれぞれを解約して、新しいところで新たに契約しなければいけませんからね。

そして、いろんな申し込みに住所を登録しているので、住所変更をしなければならないものの多さに驚きました。こういう作業も含めても引越が好きだという人は、奇特な人だなと思います。

引越しの手伝い

知り合いの引越しを手伝ってきました。彼女は一人暮らしなのですが、2LDKに住んでいて荷物もずいぶん多いです。巨大なタンスも複数あります。しかも部屋が5階にあるので、大変な引越しになりそうだなあと思いました。のんびりお茶なんかしていると、ピンポーンとチャイムが鳴り、緑色の制服の引越し業者の方が来ました。一人のようです。

話しを聞くと、トラックがもう一台渋滞にはまって遅れているとのこと。おそらく、あと2、3人来るのだろうと予想しつつ、引越しの段取りを決めました。予想通り2、3人の作業員が到着したので引越し作業は開始されました。みなさんてきぱき荷物を運んでいきます。わたしも空いた場所を掃除したり、忙しく動いていました。

ふと気づくと、いつのまにか部屋の中に10人くらいの緑の制服が居るではありませんか。まさか、こんなに人が来るとは。びっくりです。中には研修中のような人も居ましたが、こんなにたくさんの作業員を使うんだから、引越し料金も高くなるよなあと思いました。素人判断だと、もうすこし人件費の削減が出来るのではないか…など思ったりもしましたが、みなさんしっかり働いてくださっていました。

引越し屋さんは、ものを梱包したり、運んだり、見ていると楽しそうなことをしています。細いお兄ちゃんが重いタンスを軽々と運ぶ姿には、ついドキッとしそうになりますね。なんだかかっこうよく見えちゃいますもん。今まで引越しは少人数でやるものだと思っていたけれど、こんなに大勢でやれるのならば、わたしもちょっと働いてみたいなあと思いましたよ。それにしても、ただ掃除やら細かい作業をしてきただけなのに疲れました。このくらいで疲れていたら引越し屋さんにはなれませんねえ。

友達の引っ越しとガレージセール

インテリア関係のスタイリストをしている友達がいます。彼女の事務所は、撮影小物の宝庫。

時々事務所に遊びに行くと、ここは雑貨屋さん?と見間違えるほど、流行の小物がずらりと並んでいます。

年に数回は海外へ買い付けにもいくというだけあって、どの小物も素敵で、輝きを放っています。

その彼女の趣味が引っ越し。定期的に引っ越しをしないと、モノが増えすぎてしまうとの理由から、2~3年に一度、事務所を引っ越すことにしているのです。

引っ越しをする際、彼女は必ずガレージセールをして、もう撮影に使わないモノ、彼女の目から見て流行遅れのモノなどを売りに出し、その売り上げで引っ越し資金をつくり出しています。

このガレージセールの魅力的なことといったら。

南米のどこかで買ってきた木製の壁飾り、ニューヨークで買ってきたキレイな色のゴブレット、作家の卵さんがつくったユニークな花瓶。そんなモノが、信じられないような安値で売りに出されるのです。

当然、彼女のガレージセールには多くの仕事仲間が集まり、みんな引っ越し前の彼女の事務所で掘り出し物を探します。

何しろ一般のお店のセールと違って、彼女のガレージセールは、期間が1日だけ。

その日は、さながら仕事仲間の同窓会のような雰囲気で、集まった仲間とワイワイ会話するのも楽しみの一つになっています。 でも、ある時ふと気づきました。

もしかしたら、みんなが集まる場所と時間を提供するために、彼女は引っ越しをしているのではないかと。

集まる仲間も、実はモノがお目当てではなく、みんなが顔を揃える時間が楽しいのではないかと。

前回の彼女の引っ越しからそろそろ3年。またみんなが集まる機会が、そろそろやってきそうです。

最近読んだ本

「インド人の頭ん中」という本を読みました。

ある、日本人女性(推定20代後半~30代前半の方)がバックパッカーとして訪れたインドに魅力を感じ、移住したのです。

この女性が経験したインドでの日常生活や感想を、ストレートに綴ったものです。

インド人というと、以前は「ヨガ」「ガンジス河の沐浴」「カレー」「紅茶」「象」といったことしか思い浮かばなかったのですが、

最近では「ITエンジニア」「インド式算数」などの頭脳能力の高さでも認知されるようになっています。

けれど、この本を読む限り、インドの人々からは、勉強家、努力家、ハードワークといった言葉は浮かんできません。

著者が、インドに渡り訪れた不動産屋や配管工ののんびりした応対ぶりからは、あまりにもかけ離れているのです。

他にもさまざまな日本との文化の違いで、驚き、怒りながらも、どこか憎めないインドの人を面白おかしく語っています。

最初から最後まで笑いながらさらっと読める本でした。

けれど、インドに限られたことではありませんが、他国と比較すると、日本はなんて住みやすい国だろうと再認識させられる本でもあります。